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March 26, 2006

鹿鼎記 全8巻 徳間書店(金庸著 岡崎由美・小島瑞紀 訳) 

 訳者のあとがきを見て驚いた。そうですか、2004年2月にこの遠大なプロジェクトも終焉を迎えたのですね。
 まずは、金庸氏の小説群を長期に渡って翻訳して頂いてありがとうございました。

 さて、鹿鼎記ですが、前にも書いたとおり、悪漢小説のひとつです。金瓶梅に歴史的大河小説要素を加えた”ようなもの”ものです(すみません、金瓶梅は読んでないのです)。
 よって、武侠小説とは言い難いです。これは、金庸氏自身も述べています。

 そのため、これからこの本を読もうと思う賢明なる読者に忠告すると、もし、武侠小説のストイックな主人公が好きなら、一番最後に読んだ方がいいことは確かです。

 この小説で、印象に残る言葉は、次のとおり

 「お前が18回結婚したとしても19回目は俺だ!」
 「大願成就で口づけ1回」

 そして、極めつけは、

 「おさわり十八手」

 どうです?青少年諸君!金庸氏も「彼の義理を重んじるところ以外は、真似をしてはいけない」と言っております(^^;
 話自体も18年の話だし、まあ、とにかく十八という単語が多かったですね。
 翻訳版7巻まで読んでいて、正直「付き合いきれないなぁ」と感じるところが、多々あります。そして、最終巻に入ると、恐れながらも慕っていた師父が横死し、ちょっと同情させるような場面もあります。また、皇帝に何度も言われても結局、天地会の滅する命令に反します。けれど、やっぱり「おさわり十八手」なんですわ(^^;
 でも、いわゆる極道の方だって自分の女には優しいでしょうし、親分や兄弟を大事にするはずです。

 彼は数奇な運命で皇帝と知り合い、一大幇会の幹部になり、新興宗教の幹部にもなります。そして、美人の奥さんが7人もついてきます。なんか倚天屠龍記の裏バージョンです。張無忌も、どっちかというと一般人(アメリカンヒーローのような、なんかよく知らないけど、説明書なしのスーパーマンスーツを貰った人)的思考なのですが、韋小宝は、まったくの俗人です。

 それにしても、香港映画「インアナルアフェア」もびっくりの3重生活。でも、彼は善人でないし、なろうともしないので、カウンセラーは必要ありません。

 途中の感想でも書いたとおり、やはり長大な落語でした。それが悪いわけではありません。落語という意味では、面白い小説です。
 この小説には、いろんな人物が出てきます。武芸が出来る人。権力(金)がある人、ずるがしこい人。性格のいい人もいれば、悪い人もいます。けれど、人生と同様、人の出来ることには限界があり、全ての願望が達成できるとは限りません。
 帰辛樹親子、洪教主は、小説でも最強の武芸者ですが、目的を遂げることはできません。賢い皇帝も結局は、唯一の遊び友達を無くしてしまいます。そして、韋小宝だけは、一番得したのですが、彼だって通吃(一人勝ち)してませんよ。
 これで金庸氏が筆を置いたのも、結局、やれることはやってしまったからでしょうね。本文の言葉を借りれば「もうやーめた」なんでしょうかね。
 彼は、現実社会のことを架空の社会で描いてきた人です。現実社会の方が、面白く奇怪になってきたのでしょうか(執筆期間 1969年から1972年まで)。私には、わかりません。

追記 どうでもいいけど、「おさわり十八手」の歌詞は知りたいなぁ(゜゜;)\(--;)オイオイ

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